地上デジタル放送の画面サイズ

最終更新:
2009年4月12日(日)

地上デジタル放送の画面サイズ

従来のアナログ放送の画面サイズは4:3でしたが、地上デジタル放送は基本的に16:9になります。 とはいえ、作品の放送局への納品形態や局の設備によって、画面サイズは作品ごとにまちまちです。 東海地方で放送された地上デジタル放送の深夜アニメ番組について、画面サイズを調べてみました。

画面サイズとその名称

現在は、4:3のスタンダードテレビでのアナログ放送から16:9の画面を前提としたデジタル放送への過渡期であり、 テレビ放送用の映像に4:3用のものと16:9用のものが混在している状況です。 番組や放送局によって放送形態はまちまちで、受信環境によっては不都合が生じます。

放送用の映像ソースには主に次の3つがあります。

表1. 映像ソースの画面サイズ
名称画面説明
4:3横縦比4:3のスタンダードサイズ。
16:916:9フルワイド。ワイドテレビで画面いっぱいに表示される。スタンダードテレビではレターボックスかサイドカットになる。
4:3LB4:3レターボックス。16:9の画面の上下に黒帯を足して4:3にしたもの。ワイドテレビで見るといわゆる「額縁放送」になる。

上記の映像は画面サイズがまちまちですが、デジタル放送は基本的に画面サイズ16:9なので、これらをいったん16:9に変換してから放送されることになります。 16:9に変換された映像を従来の4:3のスタンダードテレビで受信することで「額縁現象」が発生します。

ワイドテレビでの見え方

デジタル放送用に16:9に変換された映像をワイドテレビで見る場合、問題は生じません。

表2. 表1の映像をワイドテレビで見た場合
名称画面説明
16:9PB16:9ピラーボックス。4:3の画面に左右黒帯を足して16:9にしたもの。地上波で4:3のものを地デジで放送する場合、こうなる。
16:916:9フルワイド。画面いっぱいに表示される。もっとも望ましい形態。
額縁4:3レターボックスの画面に左右黒帯を足して16:9にしたもの。いわゆる「額縁放送」。なお、映像部分を拡大表示すると「レタボズーム」と呼ばれる。解像度は落ちるが画面サイズは16:9フルワイドと同じになる。

4:3スタンダードテレビでの見え方

デジタル放送用に16:9に変換された映像(表2の画面)をスタンダードテレビで見る場合、いわゆる「額縁問題」が発生します。 地デジチューナー付レコーダーを用いてスタンダードテレビで視聴する場合などにあてはまります。

表3. 表2の映像をスタンダードテレビで見た場合
名称画面説明
額縁16:9ピラーボックスの上下に黒帯を足して4:3にしたもの。
4:3LB4:3レターボックス。16:9の画面の上下に黒帯を足して4:3にしたもの。上下に黒帯を足す代わりに両端をカットして4:3にする場合は「サイドカット」と呼ばれる(見え方は4:3)。
超額縁「額縁16:9」の上下に黒帯を足して4:3にしたもの。

基本的に地デジを4:3テレビで見る場合、受信した16:9の映像をチューナー側で4:3に変換しています。 たとえば、もとの映像が16:9フルワイドであればチューナーが上下に黒帯を足して4:3LBに変換します。 16:9PBの場合は、放送局が画角識別信号を送信していれば、上下に黒帯を足すのではなく左右の黒帯をカットすることで、本来の4:3のサイズで見ることができます。 しかし、画角識別信号を送信しているのはNHKと三重テレビなどのごく一部の放送局だけです。 機種によってはサイドカット機能(局による識別信号によるのではなく、ユーザーが自分で設定する)のついたチューナーもあるようです。

初版: 2007年10月29日

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